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校長あいさつ

 校長先生    

校長 神野 美智男

   博士(認知心理情報学)
   公認心理士(国家資格)




 本校は,今年,開校30年の節目を迎えました。15歳で入学した生徒たちも今では45歳になります。 おそらく,社会の一員として活躍していることでしょう。また,卒業生の子どもたちが, かつて自分が入学したときの年頃になっているかもしれません。人生100年時代といわれて久しいですが, 月日の流れの速さには驚くばかりです。

 私は,愛知県名古屋市で開業されている,ある先生の話を聞く機会に恵まれました。 その話を聴き終えた時,深く納得するものを感じました。先生は医師という職業柄, 人の生死に向き合いながら日々の生活を送っておられます。先生の話はこうでした。

 『私たちがこの世に生を受けた以上,絶対に避けて通ることができないことがある。 それは,出会ったすべてのものとは,いつかは必ず別れなければならず,そしてその最後には, 自分自身との別れが待っているという真実。そして,どのような人にでも,自分と別れる直前の数秒間には, 自身の人生を振り返る時間が与えられている』というのです。その振り返りの時間は穏やかにゆっくり流れ, 私たちが生まれてから成人し,社会人,父や母となり,現在までが鮮明によみがえってくるそうです。 そして,人生を振り返ってみて,「私の人生はこれでよかった」と思える人, 「私の人生にはやり残したことがたくさんあった」と思う人,それぞれです。 この自分との対話は,誰の耳に届くわけでもなく,自分自身との対話です。 「これでよかった」となるかどうか,それは,今の自分をどう見つめ,日々の生活をどう送ろうとするか, そしてどう行動するかで決まるといいます。先生は,「少なくとも私は,最後の瞬間に, 私の人生これでよかったと思いたいから,今できることに全力で取り組んでいます」とまとめられました。

Where am I going?


 本校の校名「有朋」は,中国春秋時代の思想家,政治家として活躍した孔子と, その弟子の会話を記した書物「論語」の,学而第一『有朋自遠方来不亦楽乎』に由来します。 これが意味することは,“学んだことを知識として体得した人のもとへは,道を同じくする友だちが, 遠いところからでも訪ねてきてくれる。こんなに楽しいことはない”です。 この言葉は,人の見ていないところでもコツコツ努力し,その道を究めていくことの大切さを私たちに教えてくれています。 努力するとは,今と言う時間を精一杯生きていくということです。私たちはややもすると,努力の延長線上に, 努力に見合うだけの結果を求めがちです。結果が思わしくなければ,これまでの努力はムダだったと考える人がいるかもしれません。 しかし,そのようなことは絶対にありません。私たちは,生きている限り,成長し続けます。 人間は,よく後悔する生きものだといわれます。しかし,精一杯生きている人に, 後悔という言葉はふさわしくないと思いますが,どうでしょう。

 これからの3年間は,長く続く人生の一コマかもしれません。 しかし,この短い時間をどのように過ごすのか,そして,どう過ごしたのかは, これから先の時の流れとともに大きな差となってあらわれます。 今だからできること,今だからしなければならないことをよく考えて, 充実した時間を過ごしてほしいと願っています。本校はこれからも,自己実現に向けて, 果敢に挑戦しようとする若者たちをしっかり育んでいきたいと思います。

How can I get there?